スタイル・シートの作成 スタイル・シート 作成 スタイル・シートは、オプションのシステム生成数値トークンの定義、それに続く要素パスのステートメントのセット、およびそのフォーマット指定から成ります。インフォメーション・マネージャで使用するスタイル・シートを作成するには、次に示す手順にしたがいます。 viemacs、または SGML エディタのようなエディタを使用して、新規のファイルを開きます。 ファイルにおいて、StyleSheet 要素の Name 属性に値を与えることによって、スタイル・シートを識別します。次に例を示します。 <StyleSheet name=sty1> この名前は、ブックケースのスタイル・シート全体で一意でなければなりません。 AutoNumber 機能の使用を計画しているならば、各トークン・ストリームの autonumber を作成します。システム生成数値トークンは、Prefix と Suffix 機能でのみ使用することができます。次に例を示します。 <AutoNumber id=num0 reset=enumeratedlist counter=numitem type=ucroman initial="1"> <AutoNumber id=num1 reset=enumeratedlist counter=numitem type=lcroman initial="1"> <AutoNumber id=num2 reset=enumeratedlist counter=numitem type=arabic initial="1"> autonumber 機能使用に関する詳細については、dtinfoStyle.dtd(5) マニュアル・ページの AutoNumbers を参照してください。 要素 Path ステートメントを使用して、スタイルを定義しようとしている要素へのパスを指定します。Path ステートメントは、左から右、親の要素から子の要素、へと読み込まれます。与えられた要素に対して、最少限、一意のパスを指定することだけが必要です。次の例は、LITERALLAYOUT 要素へのパスを指定しています。 <Path>LITERALLAYOUT</Path> Path について、Online 機能のセット、または Print 機能のセット、あるいはその両方を指定しなければなりません。両方を指定するには、まずオンライン機能を指定しなければなりません。次に例を示します。 <Path> LITERALLAYOUT</Path> <Online> <Font fallback=mono> <Family name=courier weight=medium size=12 charset=iso8859-1> <Layout flow=verbatim lindent=12 aspace=6 bspace=6> <LineBreak both> </Online> <Print> <Font fallback=mono> <Family name=courier weight=medium size=12 charset=iso8859-1> <Layout flow=verbatim lindent=12 aspace=6 bspace=6> <LineBreak both> </Print> PrintOnline 機能のセットは、関数、説明、および指定において一致します。ただし、2つの印刷固有の例外があります。Medium と PageBreak です。 特定のスタイルを指定する各要素 Path について、手順4と5を繰り返します。 スタイル機能の使用 この章で説明するスタイル機能は、以下のとおりです。 Font 機能 Font HighLight Layout 機能 Layout LineBreak Margin Position 印刷固有の機能 Medium PageBreak Table 機能 Table ColFormat Row Cell TGroup その他の機能 Border Ignore Prefix と Suffix Font 機能 この節で説明するスタイル・シートの機能、Font および HighLight は、インフォメーション・マネージャのブラウザにおけるテキストの表示形式と関係します。 Font Font 機能は、フォント・ファミリと文字セット、およびフォント属性を指定します。Font 機能の構文には、フォント属性の指定、それに続く任意の個数の Family 副機能が含まれ、ここでフォント・ファミリと文字セットを指定します。 Font 機能は、文字セットの曖昧さを排除します。次に構文を示します。 <Font Fallback = {sans | serif | mono | symbol | mincho | gothic} Position = {subscript | sub | superscript | super | baseline} Size = [0-9]+ Slant = {italic| roman} Spacing = {char | prop | mono} Style = "string" Weight = {bold| medium} Width = {normal | narrow}> <Family Name = "string" Charset = "string" Foundry = "string" > </Font> Font 属性 Font 属性は、指定された要素のタイポグラフィーを定義します。次に示すフォント属性は、インフォメーション・マネージャのブラウザにおけるすべてのフォント・ファミリによって使用されます。 Fallback Fallback 属性は、指定された Family がフォント・サーバで見つからない場合に使用されます。使用可能なオプションは、次に示すインフォメーション・マネージャのXリソースにマップされます。これには、グローバルなXリソースにおいて提供されるデフォルト値が示されています。Fallback 属性が指定されない場合、デフォルトは sans になります。 sans sans serif (サンセリフ) フォントを指定します。Dtinfo*FontSans のデフォルト値は、-dt-application-medium-r-normal-sans-*-*-*-*-p-*-iso8859-1 です。 serif serif (セリフ) フォントを指定します。Dtinfo*FontSerif のデフォルト値は、-dt-application-medium-r-normal-serif-*-*-*-*-p-*-iso8859-1 です。 mono mono-spaced (等幅) フォントを指定します。Dtinfo*FontMono のデフォルト値は、-dt-application-medium-r-normal-serif-*-*-*-*-m-*-iso8859-1 です。 symbol symbol (シンボル) フォントを指定します。Dtinfo*FontSymbol のデフォルト値は、-dt-application-medium-r-normal-*-*-*-*-*-p-*-dtsymbol-1 です。 mincho デフォルト値は、Dtinfo*FontMincho です。 gothic デフォルト値は、Dtinfo*FontGothic です。 Position テキストのベースラインに対する相対的な位置を指定します。オプションは、superscript (ベースラインの上) および subscript (ベースラインの下) です。superscriptsubscript については、語句 supersub をショートハンドとして使用することができます。 Size フォント・サイズをポイントで指定します。デフォルト値は、14ポイントです。 Slant Slant 属性の値は、roman または italic です。デフォルト値は、roman です。 Spacing 文字の間隔を指定します。prop (プロポーショナル)、char (文字セル)、あるいは mono (等幅) のいずれかです。デフォルト値は、char です。 Style 追加のスタイル情報を指定します。デフォルトでは、追加のスタイル情報はありません。 Weight フォントの重みを指定します。medium (regular) または bold (thick) のいずれかです。デフォルト値は、medium です。 Width フォントの幅を指定します。normal または narrow のいずれかです。デフォルト値は、normal です。 フォント・ファミリ副機能 Family 副機能は、ひとつまたは複数のフォント・ファミリおよび文字セットを指定します。次に示すリストは、Family 副機能のための属性を定義しています。 Family Family 属性は、インフォメーション・マネージャのブラウザで使用されるフォント・ファミリと文字セットを指定します。Family として指定可能な文字列を以下に示します。 Foundry フォント提供会社の会社名です。Foundry は、オプションのパラメータです。 Name フォント名です。Name は、必須のパラメータです。 Charset フォントが準拠する標準のエンコーディング名です。Charset は、必須のパラメータです。 指定されたフォント名と文字セットは、インフォメーション・マネージャのドキュメントを表示するシステムのフォント・サーバで使用可能なものでなければなりません。Family の指定がない場合、要素は、Font 機能の Fallback 属性で指定されたフォントを使用します。 次に示す例は、FontFamily 属性を使用するオンライン・パスのステートメントを示しています。 <Path> PARA</Path> <Online> <Font Fallback=sans Weight=medium Slant=roman Size=12 Spacing=prop Slant=italic Width=normal> <Family Name=helvetica Charset=iso8859-1> </Online> フォントの継承 Font 機能は、Inerited です。継承は、継承する要素に適用されるフォントのセットとフォント属性を決定します。フォント・フェースをマスクするには、Family 属性と Charset 属性の両方を設定しなければなりません。Charset 属性により、マスクが行われます。 要素の継承されたフォント属性を変更するには、完全な Font/Family 指定ではなく、適切な Font 機能の変更だけが必要です。次に例を示します。 <Font Weight=bold> 与えられた要素の継承された属性の変更するには、これで十分です。 強調表示 (HighLight) HighLight 機能は、フォントに独立した強調表示を指定します。HighLight 機能は、Inherited です。次にその構文を示します。 <Highlight BGColor = "colors" FGColor = "colors" Overline = {true | false} StrikeThrough = {true | false} Underline = {true | false}> 反転、およびバックグラウンドとフォアグラウンドの色は、Online 機能セットにおいてのみサポートされます。ボックス、オーバーライン、ストライク、およびアンダーラインは、PrintOnline 機能セットの両方で使用することができます。デフォルトのバックグラウンドとフォアグラウンドの色は、Xリソース・ファイルで定義されます。 HighLight 機能には、次に示す属性があります。 BGColor スクリーンのバックグラウンドの色を指定します。Xウィンドウ・システムの色名から選択することができます。 FGColor スクリーンのフォアグラウンドの色を指定します。Xウィンドウ・システムの色名から選択することができます。 Overline 要素の上に線を引きます。属性値は、true または false です。 StrikeThrough 要素全体に線を引きます。属性値は、true または false です。 Underline 要素の下に線を引きます。有効な値は、true または false です。 次の例は、TERM 要素にアンダーラインを引くための Path ステートメントを示しています。 <Path> VARLISTENTRY TERM</Path> <Online> <Highlight underline=true> </Online> <Print> <Highlight underline=true> </Print> レイアウト (Layout) 機能 次の節で説明しているスタイル・シート機能は、インフォメーション・マネージャのブラウザにおけるスクリーンとページのレイアウトに関係するものです。 Layout, LineBreak, Margin, and Position Layout Layout 機能は、要素の間隔、インデント、およびテキスト描画のフォーマットを指定します。Layout の構文を、次に示します。 <Layout ASpace = [0-9]+ BSpace = [0-9]+ Leading = [0-9]+ FIndent = [0-9]+ LIndent = [0-9]+ RIndent = [0-9]+ Flow = {verbatim | filled} Justify = {left | right | center} Wrap = {block | join | none}> 指定可能なフォーマット属性は、以下のとおりです。 ASpace, BSpace これらの属性は、現在の要素の上と下の間隔をポイント数で指定します。デフォルト値は、10ポイントです。 Leading Leading 属性は、ある行のテキストのベースラインと次の行のもっとも高いアセンドの頂点との間である行間隔をポイント数で指定します。デフォルト値は、2ポイントです。 FIndent, LIndent, RIndent これらの属性は、それぞれテキスト要素の、最初、左、および右のインデントを指定します。各値は、ポイント数で表現され、周囲の要素あるいは Margin 機能で設定される値に対して相対的です。デフォルト値は、0(ゼロ)です。 Flow Flow 属性は、現在の要素における空白とラインフィード文字の処理方法を指定します。 verbatim verbatim が選択された場合、空白とラインフィード文字がそのまま効果をもちます。すなわち、テキスト行は自動的に折り返されず、ラインフィード文字がみつかるまで、テキストのマージンとウィンドウの境界を超えて広がることが許可されます。また、値 verbatim により、水平方向のスクロール・バーが、テキスト行の長さにしたがって、必要に応じて表示されます。 filled filled が選択された場合、空白とラインフィード文字はそのままの効果をもたず、テキスト行はウィンドウの境界を超えようとしたときに折り返されます。デフォルト値は、filled です。 Justify Justify 属性は、現在の要素内のテキスト行の行端調整方法を指定します。 left left により、テキスト行は左マージンに沿って並べられ、右マージンはそのままです。 right right により、テキスト行は右マージンに沿って並べられ、左マージンはそのままです。 center center により、テキスト行は中央に並べられ、左右のマージンはそのままです。 Wrap Wrap 属性は、Position 機能とともに用いられ、現在の要素内のテキストの描画方法を指定します。 Wrap 属性と Position 機能が使用されると、LineBreak 機能は無視されます。 Layout は、inherited 機能のひとつです。 次の例は、Layout 機能を使用しています。 <Path> LITERALLAYOUT</Path> <Online> <layout Flow=verbatim LIndent=12 ASpace=6 BSpace=6 Leading=4> </Online> LineBreak LineBreak 機能は、現在の行の前、後、または前後に、改行を挿入します。構文を次に示します。 <LineBreak {before | after | both}> LineBreak には、次に示す3つの値が指定可能です。 before 現在の要素の前に改行を挿入します。 after 現在の要素の後に改行を挿入します。 both 現在の要素の前後に改行を挿入します。 LineBreak は継承されません。 次に示す例では、LineBreak を値 both で使用しています。 <Path> PREFACE TITLE</Path> <Online> <LineBreak both> <Fontsize=20 weight=medium> </Online> <Print> <LineBreak& both> <Font size=24 weight=bold> </Print> Margin Margin 機能は、ドキュメントの描画領域のバウンダリをポイント数で指定します。 <Margin Bottom = [0-9]+ Top = [0-9]+ Left = [0-9]+ Right = [0-9]+> Margin 属性の指定可能な値は、以下のとおりです。 Bottom スクリーンまたはページの最終行に続く垂直方向の空白を指定します。 Top スクリーンまたはページの先頭行に先行する垂直方向の空白を指定します。 Left 要素の左端とスクリーンまたはページの左端との間の距離を指定します。 オンラインのマージンでは、システムは、ブックマーク・アイコンのようなアイテムの左マージンとして18ポイントの空白を使用します。したがって、Left に指定された値は(オンラインの描画の場合)、システム定義の設定値、18ポイントへの追加になります。 Right 要素の右端とスクリーンまたはページの右端との間の距離を指定します。 Margin 機能は、inherited であり、要素の階層構造の頂点の要素においてのみ使用すべきです。次に、FontFamily、および Margin 属性を含む Path ステートメントの例を示します。 <Path> CHAPTER</Path> <Online> <Font Fallback=sans Weight=medium Slant=roman Size=18> <Family Name=helvetica Charset=iso8859-1> <Margin Left=6 Right=12 Top=18 Bottom=18> </Online> <Print> <Font Fallback=sans Weight=medium Slant=roman Size=24> <Family Name=helvetica Charset=iso8859-1> <Margin Left=18 Right=18 Top=18 Bottom=18> </Print> Position Position 機能は、Layout 機能の Wrap 属性とともに使用され、現在の要素の定義されたマージンとの相対的な開始位置、および現在の要素と引き続く要素におけるテキストの描画方法を指定します。 <Position Horiz = {lcorner | left | lmargin | center | rcorner | Right | rmargin} Vert = {bottom | middle | top}> Position 機能は、継承されません。 印刷固有の機能 この節で説明するスタイル・シートの機能、 Mediumおよび PageBreakは、インフォメーション・マネージャの印刷機能に固有 な機能です。 Medium Medium 機能は、印刷媒体の用途とサイズを指定します。Medium 機能は、inherited であり、要素の階層構造の頂点のレベルで指定しなければなりません。 <Medium Orientation = {landscape | portrait} Medium 機能には、Orientation 属性があり、印刷される頁上のテキストの用途を指定します。Orientation 属性の値は、landscape または portrait です。 次に示すのは、Medium 機能を使用する <Path> ステートメントの例です。 <path>CHAPTER </path> <print> <Medium Orientation="portrait"> </print> PageBreak PageBreak 機能は、現在の要素の前、後、または前後に改頁を挿入します。次に、構文を示します。 <PageBreak {before | after | both}> PageBreak には、3つの値が指定可能です。 before 現在の要素の前に改頁を挿入します。 after 現在の要素の後に改頁を挿入します。 both 現在の要素の前と後の両方に改頁を挿入します。 PageBreak 機能は、継承されません。 次に示す例は、値 beforePageBreak を使用しています。 <Path>SECT1 TITLE </Path> <Print> <PageBreak before> <Font size=30 weight=bold> </Print> 表 (Table) 機能 次の節で説明しているスタイル・シートの機能は、インフォメーション・マネージャの表のフォーマット指定と関係するものです。 Table ColFormat Row Cell ColSep、Frame、および Rowsep Table 機能のセットの使用を示す Path ステートメントのセットが、節の終わりにあります。 (Table の例 を参照してください。) Table Table 機能は、2次元格子のフォーマットで使用されます。スタイル・シートの解析処理は、Table が使用された要素の子の要素における CellColFormat、および Row の使用をチェックすることができません。ユーザは、これらの機能を手動で検証しなければなりません。Table の構文を次に示します。 <Table ColSep = "integer" Frame ={ Top | Bottom | TopBot | Sides | All | None } RowSep = "integer" > Table 機能には、次に示す属性があります。 ColSep ColSep 属性は、垂直線を表の右端に引くかどうかを指定します。値0は false を意味し、0以外の整数値は true を意味します。 Frame Frame 属性は、表の本体を形成する TGroup の外側の端の周囲に引かれる線の配置を制御します。3つの基本的な値 (TopBottomNone) および3つの複合的な値 (TopBotSidesAll) があります。デフォルト値は、None です。 Rowsep Rowsep 属性は、水平線を表のセルの下端に引くかどうかを指定します。値0は false を意味し、0以外の整数値は true を意味します。 <Path> TABLE</Path> <Online> <Table Cols=3> </Online> <Print> <Table Cols=3> </Print> Table 機能は、継承されません。 TGroup TGroup 機能は、表の一部分のフォーマットを指定します。スタイル・シートの解析処理は、Table が使用された要素の子の要素における CellColFormat、および Row の使用をチェックすることができないことに注意してください。したがって、ユーザは手動で検証しなければなりません。 TGroup 機能には、次に示す属性があります。 CharAlign CharAlign 属性は、TGroup の Justify 属性が Char に設定された場合に、セル内の調整点として使用する文字を指定します。デフォルト値は、ピリオド文字です。 ColSep ColSep 属性は、表のセルの右端に、垂直線を引くかどうかを指定します。値0は false を意味し、0以外の整数値は true を意味します。 Justify Justify 属性は、表のセル内にあるテキストの水平方向の調整を指定します。Left ならば、テキスト行は左マージンに沿って並べられ、右側はそのままです。Right ならば、テキスト行は右マージンに沿って並べられ、左側はそのままです。Center ならば、テキスト行の両マージンはそのままであり、要素の中央に沿って並べられます。オプションの Char を指定すると、各行の2つの文字があるテキスト(通常は数字です)は、CharAlign 属性によって指定された文字の右に並べられ、行の残りは左に並べられます。Justify 属性のデフォルト値は、Left です。CALS の表が値 "justify"(テキストの左右の並び替えを意味します)を指定することに注意してください。これはサポートしていません。 RowSep RowSep 属性は、表のセルの下端に水平方向の線を引くかどうかを指定します。値0は false を意味し、0以外の整数値は true を意味します。 VJustify VJustify 属性は、表のセルの内容の垂直方向の配置を指定します。3種類の設定値の違いは、その内容が先頭から末尾まで占めないセルについてのみ影響があります。Top ならば、内容は、セルの先頭から始まり、セルの末尾に達する前に終わります。Bottom ならば、内容は、セルの末尾で終わり、内容の上部に未使用の空白があります。Middle ならば、内容は、セルの中央に垂直に配置されます。VJstify 属性のデフォルト値は、Top です。 <TGroup CharAlign = "char" ColSep = "integer" Justify = { Left | Right | Center | Char } RowSep = "integer" VJustify = { Top | Middle | Bottom } > TGroup 機能は、継承されません。 ColFormat ColFormat 機能は、表の個別の列のフォーマットを指定します。表の各列に対して、左から右への順序で、ひとつの ColFormat 機能を使用します。表のインスタンスに10の列があり、含む Table 要素(Table を使用します)に列のうち8列のみ ColFormat がある場合、最後の2つの列には、最後に指定された ColFormat 機能のデフォルト値が適用されます。 <ColFormat Charalign = "char" ColSep = "integer" Justify = {left | right | center | char} Name = "string" RowSep = "integer" Width = [0-9]+ > ColFormat 機能には、次に示す属性があります。 Charalign Justify 属性が Char に設定される列で使用する文字を指定します。デフォルト値は、ピリオド (.) 文字です。 ColSep ColSep 属性は、このフォーマットを使用する列のセルの右端に、垂直線を引くかどうかを指定します。値0は false を意味し、0以外の整数値は true を意味します。 Justify 列内のテキスト行の処理方法を指定します。指定可能な値は、以下のとおりです。 left テキストを左マージンに沿って並べます。右マージンはそのままです。 right テキストを右マージンに沿って並べます。左マージンはそのままです。 center テキストを要素の中央に沿って並べます。左右のマージンはそのままです。 char テキスト(通常は数字)を2つの文字で並べます。CharAlign 属性で指定された文字の右側に各行が配置されます。残りの文字は、左側に並べられます。 インフォメーション・マネージャにおいて、Justify 属性のデフォルト値は left です。これと異なり、CALS の表では justify 属性値は、left と right の整列を指定します。 Name Name 属性は、Cell 機能によって使用される文字列であり、使用する特定の列フォーマット (ColFormat) を参照します。 RowSep RowSep 属性は、このフォーマットを使用する列内のセルの下端に、水平線を引くかどうかを指定します。値0は false を意味し、0以外の整数値は true を意味します。 Width Width 属性は、列の幅を他の列に対する相対値で指定します。 たとえば、ある行から3つの列フォーマットが参照されている場合、全体の幅で割ったその幅が使用される間隔の総体を決定します。すなわち、列 A の幅が90であり、列 B と列 C の幅がそれぞれ180ならば、列 A は、20% (90/450) を使用するようにフォーマットが行われます。 Width 属性が指定されない場合、列のインスタンスの行が検査され、そこでみつかったもっとも幅の広いセグメントがその列のデフォルトの幅として使用されます。 ColFormat 機能は、継承されません。 次に示すのは、ColFormat 機能を使用するパスのステートメントの例です。 <Path> TABLE</Path> <Online> <ColFormat Cols=3 Justify=left Name="column1" Width=90> </Online> <Print> <ColFormat Cols=3 Justify=left Name="column1" Width=90> </Print> Row Row 機能は(通常は表における)行の開始を識別します。Cell および Table とともに使用することができます。 <Row> <Row RowSep = "integer" VJustify = { Top | Middle | Bottom } > Row 機能には、次に示す属性があります。 Rowsep RowSep は行内のセルの下端に、水平線を引くかどうかを指定します。値0は false を意味し、0以外の整数値は true を意味します。 VJustify VJustify 属性は、行内のセルの垂直方向の配置を指定します。3種類の設定値の違いは、その内容が先頭から末尾まで占めないセルにのみ影響があります。Top ならば、内容はセルの先頭から始まり、セルの末尾に達する前に終わります。Bottom ならば、内容はセルの末尾で終わり、内容の上部に未使用の空白があります。Middle ならば、内容はセルの中央に垂直に配置されます。VJustify 属性のデフォルト値は、Top です。 Row 機能は継承されません。 <Path>ROW </Path> <Online> <Row> </Online> <Print> <Row> </Print> Cell Cell 機能は、セルで使用するフォーマットを指定します。また、セルの開始を識別し、その水平方向および垂直方向の範囲を定義します。 <Cell CharAlign = "char" ColRef = "string" ColSep = "integer" ColStart = "string" ColEnd = "string" Justify = { Left | Right | Center | Char } SpanRows = [0-9]+ VJustify = { Top | Middle | Bottom } Cell 機能には、次に示す属性があります。 CharAlign CharAlign 属性は、Justify 属性が Char に設定されているセルの調整点として使用する文字を指定します。デフォルト値は、ピリオド (.) 文字です。 ColRef ColRef 属性は、セルのフォーマットで使用する列フォーマット (ColFormat) の名前を参照する文字列です。 ColSep ColSep 属性は、セルの右端に、垂直線を引くかどうかを指定します。値0は false を意味し、0以外の整数値は true を意味します。 ColStart ColStart 属性は、列(名付けられた ColFormat によって定義されます)を参照し、水平方向に広がるセルの開始(もっとも左にある)列として使用します。ColEnd を指定しない場合、ColStartColRef と同じ目的で使用します。 ColEnd ColEnd 属性は、列(名付けられた ColFormat によって定義されます)を参照し、水平方向に広がるセルのもっとも右にある列として使用します。ColStart が指定されない場合、無視されます。 Justify Justify 属性は、セル内のテキストの水平方向の整列方法を指定します。Left ならば、テキスト行は左マージンに沿って並べられ、右側はそのままになります。Right ならば、テキスト行は右マージンに沿って並べられ、左側はそのままになります。Center ならば、テキスト行は両マージンについてはそのままになり、要素の中央に沿って配置されます。オプションの Char は、2つの文字のテキスト(通常は数字です)を CharAlign 属性によって指定された文字の右側に各行を、残りの行を左側に配置します。Justify 属性のデフォルト値は、Left です。CALS の表が(テキストの左と右の両方の整列の意味で)値 "justify" を指定することに注意してください。これは、サポートしていません。 SpanRows SpanRows 属性は、セルの垂直方向の範囲を指定します。SpanRows の値は、正の数値でなければなりません。デフォルト値は1です。 RowSep RowSep 属性は、セルの下端に水平線を引くかどうかを指定し ます。値0は false を意味し、0以外の整数値は true を意味します。 VJustify VJustify 属性は、セル内容の垂直方向の配置を指定します。3種類の設定値の違いは、その内容が先頭から末尾まで占めないセルにのみ影響があります。Top ならば、内容はセルの先頭から始まり、セルの末尾に達する前に終わります。Bottom ならば、内容はセルの末尾で終わり、内容の上部に未使用の空白があります。Middle ならば、内容はセルの中央に垂直に配置されます。VJustify 属性のデフォルト値は、Top です。 Cell 機能は、Row および Table 機能とともに使用することができます。単一の要素が、表、行、およびセルの開始を含む場合、3つすべての機能を使用することができます。 Cell 機能は、継承されません。 <Path>TABLE </Path> <Online> <Cell ColRef="column1" SpanCols=1 SpanRows=1> </Online> <Print> <Cell ColRef="column1" SpanCols=1 SpanRows=1> </Print> 次に示す Path ステートメントのセットは、スタイル・シートにおける表の指定方法を示しています。この例では、属性参照を使用して、値を表と関係する機能に割り当てています。これらの値は、ドキュメントの別の要素で指定されていると仮定しています。 Table の例 <Path>TABLE </Path> <Online> <Border display="@frame"> </Online> <Path>TGROUP </Path> <Online> <Table Cols="@cols"> </Online> <Path>COLSPEC </Path> <Online> <ColFormat Justify="@align" Name="@colname" Width="@colwidth"> </Online> <Path>TBODY </Path> <Online> <Border display=all> </Online> <Path>ROW </Path> <Online> <Row> </Online> <Path>ENTRY </Path> <Online> <Cell ColRef="@colname" SpanCols="@nameend - @namest + 1" SpanRows="@morerows + 1> <border display=all> </Online> その他の機能 この節で説明するスタイル・シートの機能は、以下のとおりです。 Border Ignore Prefix および Suffix Border Border 機能は、要素の外側に線を引くときに使用します。その構文は以下のとおりです。 <Border Display = {bottom | left | right | top | all | horiz | vert } Thickness = [0-9]+> Border 機能には、次に示す属性があります。 Display Display 属性は、次に示す値を受け付けます。 bottom 要素の下側の線を指定します。 left 要素の左側の線を指定します。 right 要素の右側の線を指定します。 top 要素の上側の線を指定します。 all このコマンド値は、要素の上側、下側、右側、左側の線を指定します。 horiz このコマンド値は、要素の上側と下側の線を指定します。 vert このコマンド値は、要素の左側と右側の線を指定します。 Thickness 境界の線の重みをポイント数で指定します。Thickness の値は、正の数でなければなりません。 Border 機能は、継承されません。 次に示す Path ステートメントは、LINK 要素の周囲に2ポイントの境界線を表示します。 <Path> LINK</Path> <Online> <Border Display=all Thickness=2> </Online> <Print> <Border Display=al Thickness=2> </Print> Ignore Ignore は、要素の内容を表示または印刷するかどうかを指定します。その構文は、以下のとおりです。 <Ignore > 次に示す Path ステートメントの例は、VERSION 要素で区切られたテキストを、表示または印刷しないことを指定しています。 <Path>VERSION </Path> <Online> <Ignore> </Online> <Print> <Ignore> </Print> DTINFO.Ignore 設計様式は、要素およびその内容が、索引とドキュメント・データベースいっぱいになることを回避しています。Ignore 機能も、内容がいっぱいに描画されることを回避します。詳細については、「設計様式の理解」 を参照してください。 Prefix および Suffix Prefix および Suffix 機能は、要素の内容の前および後に一定のテキストを追加します。Prefix および Suffix 機能の各インスタンスは、ひとつの Content 副機能および任意の個数で追加する allowed を取り込まなければなりません。 <Prefix> <Content> {#PCDATA | Auto}+ </content> allowed features </Prefix> <Suffix> <Content> {#PCDATA | Auto}+ </content> allowed features </Suffix> Prefix および Suffix 機能は、継承されません。 Prefix および Suffix のための Content 副機能と Allowed 機能 Content 副機能は、いかなるテキストまたはシステム生成数値トークンの組み合わせでも含むことができます。 システム生成数値トークンを指定するには、Auto 副機能を使用します。これは、必須の属性、ID をもちます。この場合の ID は、AutoNumber で指定された数値トークンの名前です。Content 副機能を使用するときには、開始タグと終了タグの両方を使用してください。 Prefix および Suffix 機能では、次に示す機能を指定することができます。 Font HighLight Layout LineBreak Position 次に示す例は、CAUTION 要素のための PrefixSuffix です。 <Path>CAUTION <Path/> <Online> <Prefix> <Content>CAUTION: </Content> <Font Weight=bold size=14> <Layout LIndent=6 ASpace=6> <Linebreak both> <Highlight Underline=true> </Prefix> </Online> <Print> <Prefix> <Content>CAUTION: </Content> <Font Weight=bold size=14> <Layout LIndent=6 ASpace=6> <Linebreak both> <Highlight Underline=true> </Prefix> </Print> <Path>CAUTION<Path/> <Online> <Suffix><Content>CAUTION: </Content> <Font Weight=bold size=14> <Layout LIndent=6 ASpace=6> <Linebreak both> <Highlight Underline=true> </Suffix> </Online> <Print> <Suffix> <Content>WARRANTY ALERT </Content> <Font Weight=bold Size=14> <Layout LIndent=6 ASpace=6> <Linebreak both> <Highlight Underline=true> </SUFFIX> </Print>